2021年12月初旬に生まれたオカメインコ(ホワイトフェイスルチノー)のヒナをショップで見かけたのは12月末、我が家のワンコの防寒具を買いに行った時でした。
真っ白の体に赤い目、ジャージャー鳴きのヒナはショップのお兄さんに挿し餌をもらっている最中でした。
通常オカメインコのヒナはショップに来てから、2か月くらいで店頭に並び始めます。
でもその子は年が明け、2月に入ってもずっと調整中のままでした。
店員さんにいつ頃販売予定ですか?と尋ねてみても、ちょっと弱い子で体重が増えなくて・・・と言葉を濁されました。
私は電話番号と名前を伝え、店頭に並ぶ前日に連絡をもらう事にしました。
でも2月末になっても電話は来ませんでした。
3月に入ってもスマホが鳴る気配はありません。
「ああ・・・あの子は育たなかったんだ・・・」
少し残念な、でも安堵したような気持になりました。
飼育経験はありましたが、体の弱い子を我が家で面倒見切れる自信がなかったからです。
その頃、私の住んでいる町でオカメインコのブリーダーさんを見つけ、その方とコンタクトを取り始めた時でした。
2022年3月11日、私のスマホが鳴りました。
「3月12日から販売します」
生後3か月半になろうとしていました。
電話の翌日、こっそり写した写真です。
お兄さん・・・
39,800円って言ってたのに・・・(´;ω;`)ウッ…
ちょっと棚の高い所に置かれていたその子は、下から見る限り特段調子悪そうにも体重が少なそうにも見えませんでした。
店員さんに体重を尋ねると「んー78gくらいかな」とまたあやふやな回答。(この日はお姉さんしかいなかった)
2021年夏に虹の橋を渡った先代のオカメインコの体重は、一時140gに達して獣医に激怒されるほどのふくよかさだったため、ちょっと少ないかな・・・とは思いました。
この日は最初に伝えられていた価格より15,000円も高かったため、お迎えはせず帰宅しました。
1週間後、まだ売れていなかったら迎えようと・・・
そして2022年3月18日大安吉日、その子は我が家の家族になりました。
ショップから迎える場合、店員さんの【保険加入猛プッシュ】がある場合、成長に対する何らかの不具合がある可能性あり
我が家に迎えた翌日に計った体重は73.3g。
予想よりはるかに少ない体重は、2週間で劇的に増える事になりました。
4月4日に95.8gに到達、「我が家に来てくれるインコ達はいつも食欲旺盛だよね」なんて、育っていくオカメインコをのほほんと見守っていました。
急変したのは最高体重を記録した翌日4月5日、毎日1本近く食べていた粟穂を一切口にしなくなりました。
もちろんシード類も・・・です。
体重は毎日1~3gずつ減っていきます。
調べても調べても原因はわかりません。
そして4月8日、ピークから5.8g落ちた段階で【鳥専門病院】を受診、レントゲン・そのう等の検査をするも異常なし。
抗生剤と胃薬を処方されました。
83gを切ったら入院と言う言葉を添えて。
通院後4日目で81.9gまで体重は落ち、4月12日、我が家に迎えて25日目にして早々に入院となってしまいました。
1週間の入院、強制給餌でも体重は一向に増えず、給餌が嫌で吐いたりすることもあったようです。
私の中で、店員さんの言葉がリフレイン・・・
「この子は弱いので」
もし命が尽きてしまうのなら病院ではなく我が家で。
この思いから退院を強行、4月18日に「自宅で様子を見る、78gまで落ちたら再入院」と言う約束で。
この時【肝臓の薬】を追加されました、担当医は「原因がわからない」と繰り返すだけでしたが、院長の「私は肝臓を疑っている」との一言で見えかけていた虹の橋が消えてなくなりました。
オカメインコの食欲が落ちた場合
大前提として、鳥専門の動物病院に連れて行くことです。
それも様子見ようでは絶対にダメです。
鳥専門の病院は北海道に一軒しかありません。
いつも予約がいっぱいで当日受診は至難の業です。
当然受付の方も「本日は予約でいっぱいです」とおっしゃいます。
そこでひるまないで下さい(笑)
「ご飯を食べず、体重が5gも落ち、悠長な事は言ってられないです!」
と、はっきり伝えて下さい。
ちなみに、札幌市手稲区の「ポックル動物病院」の院長もそのうの検査をスムーズにやっていらっしゃったので、こちらもセカンドとして爪切り等受診しておくのも手だと思います。
まず好んで食べるものを探すために、色んな種類のおやつやシードを揃えました。
たくさん調べて良さそうなものを取り寄せたりもしました。
評判が良かったフォニオパディ
ネットで評判が良かったのは「フォニオパディ」です。
私がバード用品を注文している楽天のCAP!と言うショップにあります。
CAP!では30gの小袋ですが、オカメインコを迎えたショップに120gで1200円くらいで販売されていました。
これを他のシードと一緒にランチョンマットの上にばらまいて与えました。
それほどすごく食いつきがいいわけではありませんでした。
賞味期限2023/10/31【黒瀬ペットフード】自然派宣言 フォニオパディ 120g ※大袋※
アマランサス
こちらもショップで手あたり次第購入しました。
穀物の王様!!に引かれましたが、フォニオパディ同様、オカメインコはあまり食べないかもしれません。
小鳥のハイカロリーシードミックス
今でこそ少しは食べるようになりましたが、全く食欲がない時はあまりついばむことはありませんでした。
あわたま
色んな聞いたこともないシードやおやつを与えてみましたが、原点回帰。
実は食べなくなってから一番最初に自ら食べ始めたのが、このあわたまでした。
ひな鳥の定番食と書かれたラベルにオカメインコがいたので購入。
ただオカメインコの挿し餌は、基本的にパウダーフードだと思います。
しかも栄養価は高くありません。
ふやかすと菌が繁殖しやすいので、与える場合はそのまま小さなエサバコに別にこれだけ入れてあげて下さい。
エッグフード
実は一番食いつきが良かったのは、エッグフードでした。
甘い匂いがします・・・
獣医には「エッグフードはカロリーが高いので与えないように」と言われましたが、この時はとにかく体重を増やしたい一心で無視しました(笑)
現在は食べさせていませんが、多分与えたら夢中で食べると思います。
本当に食欲がない場合はぜひ試して頂きたいと思います。
賞味期限2023/6/30【黒瀬ペットフード】自然派宣言 エッグフード 30g
きびしぼり
これも1200円くらい、紙の袋に入っていて高級そうだったので購入してみました。
現在はほんの少し与えていますが、食いつきがとても良いと言うわけではありませんが、意外と食べます。
さとうきびの抽出物で肝臓にも良いとの口コミを後から知り、高くても与えて良かったと思える一品です。
オーツ麦&そばの実
オーツ麦とそばの実は「入院中によく食べていたので与えて下さい」と指示を受け、食べせていました。
今でもかなりの量を食べます。(そばの実は遊んでいるだけかも)
オーツ麦(皮むき)も、何でもいいから食べて欲しい時に良いフードだと思います。
体重が多めの子は与えすぎ注意です。
粟穂
これはお迎えした時から現在まで(食べなくなった時を除く)、一貫して食いつきがいいです。
農薬不使用のものをCAP!から購入していますが、2022年6月28日現在品切れで本当に困っています💦
やっぱり我が子には、国産で農薬不使用のものを食べさせたいですよね。
2022年8月9日現在、上記粟穂がまだ在庫切れになっています。
※2023年1月の段階で入荷しています。
多分半年くらいで在庫切れになると思いますので、まとめ買いがおすすめです!
試しに下記の「有機 熊本産あわ」を食べさせてみたところ、セキセイインコの食いつきはとてもいいです。
オカメインコも普通のシードに少し混ぜると、何も問題なく食べています。
こちらも残り個数が少ないので、在庫切れになる前に、お早めにどうぞ。
賞味期限2024/2/29【有機JAS認定品】熊本県産 あわ 100g ★
シード
我が家はペレットは使用していません、全てシードを主食として与えています。
この子は器官が弱いのか、すぐに喉にものを詰まらせ、口を開けてヒューヒュー言う事が結構あるんです。
すぐに元に戻るのですが、いつか窒息するんじゃないかと冷や冷やしています。
なので大きめの粒が入ったものは抜くようにしています。(本当に手がかかります💦)
ショップで使用していたこちらのシードも現在まだ食べさせています。
本来ならCAP!産のシードオンリーにしたいところですが、何せ難しい子なので。
ショップでは、先ほどの小鳥の食事に混ぜて食べさせていたと言うので、こちらも3袋くらい与え続けましたが、麻の実あたりが喉に詰まりそうなので中止しました。
メインの主食として、先代や他のセキセイインコがずっと好んで食べている「国内産ミックス」に「国内産のカナリーシード」を混ぜて、毎日与えています。
こちらも農薬不使用なので安心して食べさせることができます。
こちらは主食としておススメです。
賞味期限2023/12/31 【国内産】小鳥ミックス 1kg 0037 ★
栄養補助
これは鳥飼いの方ならほとんど知らない人はいないと思われます総合ビタミン剤「ネクトンS」です。
摂取しにくいアミノ酸やミネラルを補助してくれるサプリメントになります。
現在は意外と野菜を良く食べるので(ブロッコリー・サラダ菜・豆苗)ビタミンは補えているとは思いますが、小皿に入れたオーツ麦に振りかけています、絶対食べるので。
カルシウムを補う手洗いボレー粉は必須です。
以前より300円近く高くなって泣けてきます。
色のついた物もありますが、白色ボレーにして下さいね。
賞味期限2023/10/31黒瀬ペットフード PF-07自然派宣言 手洗いボレー粉 200g ※大袋※
食べさせ方
かごの中では、上の止まり木の近くにもシードやおやつが入ったエサバコを必ずつけます。
振り返ると必ずどこにでも食べ物がある状態にします。
放鳥時は先代やセキセイインコが特に好きなものを与えてみます。
我が家は「みかん」と「トウキビ(とうもろこし)」をおやつに与えた所、トウキビを異常なまでに食べ尽くしました。
体重が増加しない子は放鳥を避けるように獣医に言われます。うちはちょっとだけ出していました・・・
トウキビは、レンジでチンをします。
塩ゆではやめて下さい、塩分は体に良くないです。
そして最後に我が家の伝家の宝刀。
小さなエサバコにシードを入れ、食べるまでしつこく口元に持って行きます。
こう言う商品ですね。
もっと浅型のもありますので、色々試して下さい。
とにかくかごの中にいる時はこのケースを口元に持って行って食べさせて見て下さい。
我が家はこの方法で、かなりシードを食べるようになりました。
まとめ
自ら食べるのを待つのでは、いつまで経っても体重は落ちていく一方です。
以前、大変信頼していた鳥専門病院の院長(現在は仙台在住)がおっしゃっていました。
「鳥さんは生きる事を諦める生き物です(生にしがみつかない)、頑張ろうとあまり思いません」
なので、飼い主が代わりに頑張るしかないのです。
強制給餌はできなくても、無理やり口元に持って行くと我が家では食べました。
この日を境に右肩下がりだった体重が持ち直してきたのです。
シードだけじゃなく、興味を示しているおやつでもなんでもいいです。
エッグフードやあわたまも口元に持って行くと食べました。
特に夜、寝せる前が良く食べていたと思います。
雛換羽も重なって一時は73.8gまで落ちた体重が、今では79g~80g台まで復活しました。
もう生後半年を過ぎたので、恐らくこの体重がベストなんだと思います。
ちょっと物足りない思いもありますが、現在は異常なほど元気です。
我が家で一番元気です。
虹の橋を渡りかけていたあの子が、下手なりに飛ぶこともできるようになり、できる事が日を追って多くなってきています。
一般的には少ない体重ですが、この3か月で起こった事、試した事を忘れず、いつか訪れるお別れの時まで大切にします。
この記事が、食欲のない体重の増えないオカメインコさんと生活している方のお役に立てれば、こんな嬉しい事はありません。
最後に、この子は2週間で25gくらい急激に増え、その時に肝臓に負担がかかったのだろうと推測します。
担当医ではない院長がそうおっしゃっていました。
まず、食欲がなくなったら必ず鳥専門の病院に行って下さい。
この子は7週間、肝臓の薬を飲みました。
そして、ご自分のオカメインコさんが好んで食べるものを見つけて下さい。
次に口元までそれを運んで下さい。
それが大切な命を守る第一歩になると信じて。